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2009年11月16日 (月)

ジャパニーズ・フォーククラフト

日本滞在も早いもので約1ヶ月。来たばかりの頃は寝返りがやっとだった我が子も、今ではほぼ1人でお座りができるようになりました。子供の1ヶ月は私が思うよりも濃密な時間のようです。

さて、この日本滞在中にやっておきたいことの1つに、「重箱を買う」があります。

クリスマスは盛大にお祝いするものの、新年は意外にあっさりと迎える北米で過ごした2回のお正月。「お正月」でイメージするのは重箱に詰められたおせち。幼い頃から結婚するまで実家で過ごした多くのお正月、結婚してから夫の実家で過ごした何度かのお正月は共にたくさんの料理が重箱に詰められていました。年に1度、元旦にしか使わない重箱に料理を詰めるのを手伝うのはとても新鮮で、特別な雰囲気を感じさせてくれていたのです。

新年までには新しく生活ことになる土地、カリフォルニアに移る予定なので、ぜひその前に用意したいと思っているのですが、心配なのは気候の違いです。

日本と違い乾燥の激しい西海岸。トロントでも日本から持っていった菜箸が完全に反ってしまい、箸の先では物がつかめなくなってしまった経験もあり、乾燥の激しい土地では木の反りや割れが心配なところ。漆器は英語で「Japan」と言うそうなのですが、やはり日本の気候に合ったもののようです。

越前塗の重箱に興味があったのでネットではいろいろ調べていたのですが、今日は実際にデパートの漆器売り場に行ってきました。事情を話して勧められたのが、「木材加工品」に漆塗装かウレタン塗装してあるもの、若しくは人工樹脂の重箱でした。「木材加工品」とは、木の粉を固めて成形した板だそうなのですが、1枚板よりは乾燥による変化が少ないだろうとのこと。

本当は昔ながらの木材に漆塗装のものが欲しいと思っているのですが、予想通りそれは難しそう木を使ったものはそうでないものに比べると価格もいいですが、やはり手触りと風合いが違います。結局今日は買うことができず、明後日から始まる漆器セールの情報を聞いて帰ってきました。デザイン、実用性共に気に入るものが見つかるといいなぁ。

さて、出会ったのがデパートの漆器売り場と同じ階で催されていた「箍(たが)のない寿司桶とおひつ」の伊予秀芸さん。トロントで寿司桶を持っていた日本人の知人たちは皆、緩くなってしまった箍を締め直しながらそれを使っていたので、箍のないものがあったら便利なのにな~、と思っていたのです。箍の代わりをしているのは、隣り合った木板をつなげるために桶の下側から埋め込まれている木片。なんと接着剤も使われていないそうです。

ご主人曰く、カリフォルニアでも伊予秀芸さんの寿司桶を使っている方がいらっしゃるけれど、今のところ問題はないとのこと。寿司桶も欲しいものの1つなので、とっても興味がありましたがひとまず我慢。重箱の次に考えよう

日本の工芸品に改めて興味を持った矢先、見つけたのがこの本

「nid」とは、

ニッポンの

イイトコ

ドリ

を楽しもう。

の略だそう。

ツボです。

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コメント

大変ご無沙汰しております。
お元気そうで何よりです。

帰国して、日本を満喫していますね。
いとわちゃんもすくすく育っているようすが読み取れます。
子育て楽しんでいってくださいね。

工芸品はいいですよ!
といっても、日本人がどれだけ知っているかが問題かも…。
伝統工芸品は昔は日常に使われていて、もう少し手ごろだったのでしょうが、今は高価で高嶺の花のものが多いですね。

ただ、作る工程を見聞きすると、効果になるのはしょうがないところもありますね。

いいものは長持ちしますからね。
手元に持ちたいと思います。
また、何かありましたら情報教えてください。

早速、本屋さんに行ってみます。

投稿: いっこ | 2009年11月19日 (木) 23時03分

(*゚ー゚*)日本の伝統芸とでも言う、漆器や桶やそれに付属する箍等は職人さんが、長い年月を掛けて日本の気候に合ったものを手がけて来たものだと思います。
私は、Minaさんとは逆に海外で金属製の器などを買って土産に持ち帰っていましたが、なんと1週間程で真鋳製品、銀製品は輝きを失せ、あの綺麗に陳列されていた時の輝きは??
何時も手入れしていれば良いのですが、実際出来ませんからね
その国で生まれた芸術品?はその国の環境に居てこそ輝き、人を魅了するのだと思います。提案ですが、渡米には、本物は不要ではないかな?と私は思いますが?
最近の重箱も塗りがよく、漆でなくても・・・・特に繊細なところは専門家でなと判りませんね!Minaさんは完璧主義ですか?

子育て、頑張って下さい。
私は毎日、機械の調整、運転に明け暮れて、今年の正月は帰省できそうにありません。

では

投稿: 海野 | 2009年12月 3日 (木) 17時48分

いっこさん、先日はお世話になりました。
やはり職人さんが手を使って作る工芸品は魅力がありますね。物があふれているこの時代、本当にいいものを子の代まで引き継ぐくらい長く大切に使えたらいいな、と思っています。
またいろいろと教えてくださいね。

投稿: mina | 2009年12月 3日 (木) 23時21分

海野さん、コメントありがとうございます。
仰るとおり、その土地で生まれ、長年伝えられてきた伝統工芸品はその土地の気候に合ったもの、切り離せないものなのでしょうね。
私が本物の漆器がほしいと思ったのは、職人さんが手で作ったものは実際に見比べたときに、そうでないものと素人の私が見ても分かる違いがあったからです。また、今年は我が子が生まれた年なので、何か記念になる良いものを、と考えたからでした。あの後気に入った越前塗りの重箱を見つけたのですが、せっかく職人さんが作ったものが乾燥でだめになってしまったら申し訳ないと思ったので悩んだ挙句、塗りがウレタン+漆である以外は理想にぴったりの別の重箱を購入しました。
完璧主義…というか、好きなことに関しては可能な限り妥協をしたくないとは思いますが、興味のないことはどうでもいいので、偏っているだけだと思います
子育て…日に日に成長をしていく我が子を見ていると嬉しいのですが、反面ちょっと寂しかったりして…。
お忙しい毎日でしょうが、健康にはお気をつけてくださいね。

投稿: mina | 2009年12月 4日 (金) 00時32分

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